2006 UEFA CL FINALE IN PARIS
前半19分までだった。
ロナウジーニョのパスに反応したエトーが裏に抜け出したところをレーマンは堪らず、ペナルティー外に飛び出し、倒してしまった。主審は仕方なくもレッドカードを提示した。アーセナルとバルセロナとの殴り合いのような美しい試合はそこで終焉を迎え、マスコミが騒いでいた最強の守備陣VS最強の攻撃陣という単純な図式に変わってしまった。最終的なボール支配率はアーセナル36%、バルセロナ64%だった。
しかし先制したのはアーセナルだった。
37分、アンリのFKをゴール中央からキャンベルがゴール左に叩き込んだ。試合開始直後にしかチャンスがなかったアーセナルが10人になってからの唯一とも言えるチャンスをものにしたのだった。その後、ロスタイムにエトーがシュートを放ったがアルムニアがかろうじてボールに触り、ポストに直撃するという場面もあった。だがアーセナルはバルセロナに終始、ボールを支配されながらも、1点リードしたまま、折り返すことに成功したのだった。
雨がぱらつき出した後半もバルセロナ攻勢は変わることなかった。より攻撃的に攻めるためにライカールトは、後半開始からエジミウソンに変えイニエスタ、61分にファンボメルからラーション、71分にオレゲルとベレッチをチェンジしていた。しかし試合は刻々と時間を刻み続け、アーセナルのアンリ、リュングベリのカウンターも浴び始めていた。気が付けば75分を過ぎていた。サンドニには雨が徐々に一層降り強まり、まるでバルセロナの焦りを表しているようだった。
しかし、全ては76分からの5分で変わった。
試合をアシストしたのはラーションの2本のパスだった。76分、左サイドにいたエトーがファンブロンクホルストにボールを預け、そのファンブロンクホルストの立てパスを受けたラーションはゴール前には走りこんできたエトーに柔らかなパスを送る。寸分狂わず、送られた職人的なパスにエトーは落ち着いてワントラップしてからGKの動きを確認し、ゴール左に流し込んだのだった。
81分、ゴール中央から右サイドに流れるラーションにベレッチがパスを送り、そのボールをペナルティエリア内に侵入してきたベレッチに返した。受け取ったベレッチは鋭角にシュートを放つ。そのボールはGKの足に当たり、ゴールに激しく吸い込まれた。バルサの戦士たちは、空を見上げ顔を両手で覆って、感涙しているベレッチに駆け寄って、ベレッチを中心に折り重なり、歓喜した。ドリームチーム以来の2回目の欧州クラブ王者に輝いた瞬間だった。
攻められ続けるなかで、何とか保っていた集中力が切れたアーセナルには点を取り返す気力も、体力も残っていなかった。試合はバルセロナ1点リードのまま、バルセロナサポーターが爆発するサン・ドニにタイムアップのホイッスルが鳴り響いたのだった。
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ロナウジーニョのパスに反応したエトーが裏に抜け出したところをレーマンは堪らず、ペナルティー外に飛び出し、倒してしまった。主審は仕方なくもレッドカードを提示した。アーセナルとバルセロナとの殴り合いのような美しい試合はそこで終焉を迎え、マスコミが騒いでいた最強の守備陣VS最強の攻撃陣という単純な図式に変わってしまった。最終的なボール支配率はアーセナル36%、バルセロナ64%だった。
しかし先制したのはアーセナルだった。
37分、アンリのFKをゴール中央からキャンベルがゴール左に叩き込んだ。試合開始直後にしかチャンスがなかったアーセナルが10人になってからの唯一とも言えるチャンスをものにしたのだった。その後、ロスタイムにエトーがシュートを放ったがアルムニアがかろうじてボールに触り、ポストに直撃するという場面もあった。だがアーセナルはバルセロナに終始、ボールを支配されながらも、1点リードしたまま、折り返すことに成功したのだった。
雨がぱらつき出した後半もバルセロナ攻勢は変わることなかった。より攻撃的に攻めるためにライカールトは、後半開始からエジミウソンに変えイニエスタ、61分にファンボメルからラーション、71分にオレゲルとベレッチをチェンジしていた。しかし試合は刻々と時間を刻み続け、アーセナルのアンリ、リュングベリのカウンターも浴び始めていた。気が付けば75分を過ぎていた。サンドニには雨が徐々に一層降り強まり、まるでバルセロナの焦りを表しているようだった。
しかし、全ては76分からの5分で変わった。
試合をアシストしたのはラーションの2本のパスだった。76分、左サイドにいたエトーがファンブロンクホルストにボールを預け、そのファンブロンクホルストの立てパスを受けたラーションはゴール前には走りこんできたエトーに柔らかなパスを送る。寸分狂わず、送られた職人的なパスにエトーは落ち着いてワントラップしてからGKの動きを確認し、ゴール左に流し込んだのだった。
81分、ゴール中央から右サイドに流れるラーションにベレッチがパスを送り、そのボールをペナルティエリア内に侵入してきたベレッチに返した。受け取ったベレッチは鋭角にシュートを放つ。そのボールはGKの足に当たり、ゴールに激しく吸い込まれた。バルサの戦士たちは、空を見上げ顔を両手で覆って、感涙しているベレッチに駆け寄って、ベレッチを中心に折り重なり、歓喜した。ドリームチーム以来の2回目の欧州クラブ王者に輝いた瞬間だった。
攻められ続けるなかで、何とか保っていた集中力が切れたアーセナルには点を取り返す気力も、体力も残っていなかった。試合はバルセロナ1点リードのまま、バルセロナサポーターが爆発するサン・ドニにタイムアップのホイッスルが鳴り響いたのだった。
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早くもEURO'08への戦いが始まる
ワールドカップをも凌駕するとも言われるEURO'08 オーストリア・スイス大会が1月27日(現地時間)、スイスのモントリーで本大会予選組み合わせ抽選会が行われようとしている。
前大会はサッカーが持つ特異性をまざまざ見せつけるかのように、ギリシャがヨーロッパ王者に輝いた。ホスト国のポルトガルに開幕戦で勝利を収め、決勝TMでフランス、チェコを撃破、決勝ではまたしてもポルトガルに苦汁をなめさせ、ギリシャの戦跡は文句のつけようがなかった。今回のEURO'08はどんなチームがサプライズを見せてくれるのだろうか。2006年にもかかわらず、早くもワクワクしている。
数ある強豪国の中で、私が注目したいのはジダンを含むベテランが引退したあとのフランス。皆も知っている通り、現在のフランス代表はベテランに依存したままで、その中でもジダンへの依存は全く解消されていない。ジズーへの依存は2002年日韓、今回のワールドカップ予選の結果からはっきり見て取れる。世代交代がうまく進んでいないフランスの未来はどうなっていくのだろうか。神のみぞ知ることである。ただ幸運にもフランスは、過去にもこのような状況を経験している。
2度のワールドカップで4位と3位、さらに1984'EUROでフランスを優勝に導いた将軍・プラティニの引退である。ジダンとプラティニをリンクさせること自体、短絡的過ぎる嫌いはあるけれども現在の代表の姿を見ていてそう考えてもおかしくはないと思う。将軍が1987年に引退した後、フランスは1990'イタリア大会、1994年アメリカ大会ともワールドカップ欧州予選で敗退、EUROはというと1988'西ドイツ大会予選敗退 1992'スウェーデン大会GL敗退と散々な成績に終わっている。将軍なきフランスに待っていたものは暗黒時代への突入だった。今回はその教訓が生かされるのか、それとも歴史の波に飲まれるのか、日本人の私はそんなことを考えている。
不幸にも日本人に生まれてきたことを後悔するほど魅力的な大会EURO'08は1月27日の予選組み合わせ抽選会をもって、孤高の戦いが始まる。
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前大会はサッカーが持つ特異性をまざまざ見せつけるかのように、ギリシャがヨーロッパ王者に輝いた。ホスト国のポルトガルに開幕戦で勝利を収め、決勝TMでフランス、チェコを撃破、決勝ではまたしてもポルトガルに苦汁をなめさせ、ギリシャの戦跡は文句のつけようがなかった。今回のEURO'08はどんなチームがサプライズを見せてくれるのだろうか。2006年にもかかわらず、早くもワクワクしている。
数ある強豪国の中で、私が注目したいのはジダンを含むベテランが引退したあとのフランス。皆も知っている通り、現在のフランス代表はベテランに依存したままで、その中でもジダンへの依存は全く解消されていない。ジズーへの依存は2002年日韓、今回のワールドカップ予選の結果からはっきり見て取れる。世代交代がうまく進んでいないフランスの未来はどうなっていくのだろうか。神のみぞ知ることである。ただ幸運にもフランスは、過去にもこのような状況を経験している。
2度のワールドカップで4位と3位、さらに1984'EUROでフランスを優勝に導いた将軍・プラティニの引退である。ジダンとプラティニをリンクさせること自体、短絡的過ぎる嫌いはあるけれども現在の代表の姿を見ていてそう考えてもおかしくはないと思う。将軍が1987年に引退した後、フランスは1990'イタリア大会、1994年アメリカ大会ともワールドカップ欧州予選で敗退、EUROはというと1988'西ドイツ大会予選敗退 1992'スウェーデン大会GL敗退と散々な成績に終わっている。将軍なきフランスに待っていたものは暗黒時代への突入だった。今回はその教訓が生かされるのか、それとも歴史の波に飲まれるのか、日本人の私はそんなことを考えている。
不幸にも日本人に生まれてきたことを後悔するほど魅力的な大会EURO'08は1月27日の予選組み合わせ抽選会をもって、孤高の戦いが始まる。
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アーセナルのビエラが移籍へ
アーセナルの象徴的選手であるフランス代表MFパトリック・ビエラ(29歳)が計2,000万ユーロ(約27億円)でユベントス入団が正式決定した。